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脱藩の道 > 詳細-022
上関
船は風に乗り、瀬戸内海を越え
夕方、長州の「上関」に着いた
龍馬と惣之丞は長浜から船に乗った。愛媛県東部の「小松藩会所日記」によれば、この日、文久2年(1862年)3月28日は「風」とある。順風が吹いたものと思われる。船はその風に乗り、瀬戸内海を越え、夕方、上関(山口県上関町)に着いた。沢村惣之丞の文書には、上関の地名は出ていないが、「長浜から三田尻(防府市)まで2日」とあり、途中で一泊したとすれば、上関以外には考えられない。
上関
上関は山口県の最南端、室津半島からすぐ目の前の長島にある。半島と島そのものが波戸の形となり、砂浜・岬・入り江が連続する島全体が、天然の良港といった感じである。このような地形から、上関は、古くから水運の要所となり、海路の中継地として栄えた。和冦や村上水軍の根拠地となり、また、大内氏の大陸への貿易港となった。近世には、朝鮮通信使の船や、参勤交代の船でにぎわい、風待ち、潮待ちの船があふれていた。

ところで、上関は龍馬にとって脱藩という命がけの旅の思い出とともに、薩長同盟の仕上げの段階の外交旅行、そしてもう一つ、お龍との甘い新婚旅行の思い出の港でもあった。

村上恒夫著「歩いてみよう坂本龍馬脱藩の道」より
▼上関

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